バーでモテたい人のための正しい飲み友達の選び方。

トムとジェリー、どっちが魅力的?

人間は、自由意志を持ち、正しい決断をする能力がある、と思っていましたが、どうやらそれは間違いだったようです。

ダン・アリエリー: Are we in control of our own decisions?

前半はよくある視覚トリックのデモンストレーションですが、後半からが本領発揮です。

ダン・アリエリー(Dan Ariely)博士は、行動経済学の研究者であり、数々のユニークな実験で有名です。
博士はかつて、イスラエルで兵役中に遭った爆発事故で全身の7割に3度の大火傷を負い、激痛を伴う3年間の入院生活をおくっていました。そこであることに気づきます。看護師たちが患者のために良かれと考えて行なっていたある行為が、実は何の科学的根拠にも基づいておらず、無用の苦痛を患者に強いていたのです。

人はなぜ非理知的に決断を下し、不合理な行動をするのか、博士の研究が始まりました。

ダン・アリエリー: Our buggy moral code


問題が重要で複雑なときほど、人は行動をしない、あるいはわかりやすい部分のみに注目して二者択一するというやり方を好むようです。このメカニズムを利用すれば、比較的簡単に人心操作できてしまします。バーでナンパの成功率を上げるにはいい手ですが、政治やプロパガンダに利用するのは控えてもらったほうがよさそうです。
小泉元総理の“郵政解散”などは、実に有効にこのセオリーを利用していた、ようにも思えます。


博士の言うとおり、肉体同様、精神にも限界があります。うまく認識することができれば、よりまともな社会をデザインする大きな手助けになるに違い有りません。ただし人間の意識をこの問題だけに矮小化することがないように気をつけたほうがいいかもしれませんね。


とはいえたまには、素晴らしい決断にでっくわしてしまうこともあるようです(ウェディングで綺麗な奥さんと)。

2011/07/17 by Tate Slow
Categories: | Leave a comment